〔泌尿器科/愛媛県東温市〕
佐々木先生が同院の院長へ就任するタイミングで医院の体制整備を実施。その際、スタッフの賞与給与体系を見直す必要性を感じていたところ、「ドクターズ・ファイル クリニコ」の存在を知り導入するに至ったという。導入にあたっての運用設計、評価項目の作成など、スタッフのきめ細やかなサポートにも支えられたと話す。

客観的で明確な評価制度が体制整備の手助けになりました。
以前から、明確な人事評価制度の構築が必要だと考えていました。これまでの医院の評価は年功序列が基本となっており、賞与や給与の決定プロセスもファジーで基準がはっきりしていないと感じていたのです。仕事が早くて優秀なスタッフには正当な評価をしてあげたいし、逆に求める基準に達していないスタッフには納得のいく形で行動改善を促したいと思っていたのですが、いかんせん私を含む医療従事者は皆、人事評価にはあまり詳しくありません。誰もが自身に対する評価をよく自覚し、より良い行動ができるように持っていくにはどうすればいいのかずっと悩んでいました。人事評価システムやコンサルタントの導入も検討しましたが、金額面で折り合いがつかず。そんな時に「ドクターズ・ファイル クリニコ」の存在を知り、問い合わせてみたのです。相談すると、医院の状況を丁寧にヒアリングしながらシステムの活用法を提案してくれましたし、価格も手頃だったので、安心して導入へ踏み出すことができました。
当院では、(1)スタッフが自己評価を記入(2)リーダーが各スタッフを評価(3)周囲の関係者がスタッフを評価(4)院長の私が評価を取りまとめ最終評価を出す、という流れでクリニコを運用しています。この運用により、1人を評価するのに複数人の目が入るようになったため、公正性が向上したと感じています。それで良い評価をもらったスタッフに対しては面談で具体的に褒めていますし、賞与にもしっかりと反映しています。特に評価の高かったスタッフ数人は全体の場で表彰し、年齢にかかわらず役職を与えるようにしたため、仕事へのモチベーションは確実に上がったようです。一方でより大事なのは、評価が良くなかったスタッフへの対応です。こちらも、何が不十分なのか客観性を伴うフィードバックができるようになったため、行動改善を促しやすくなったと思っています。仕事中はスタッフの動きだけをずっと見ているわけにはいきませんが、複数人の目が入るようになったことで、かなり公正な評価ができるようになりました。
ありましたね。当院はスタッフの人数が約50人と大所帯なので、一人ひとりと話せる時間は限られています。それでも人事評価のタイミングで1人あたり15分ほど時間を取って面談するようにしていて、それにより、そのスタッフの性格や考え、働きぶりをよりよく理解できるようになりました。自分が知らないところで、思った以上に良い働きをしてくれていたケースもありますから。クリニコを導入して特に最初の頃は、システム構築に時間がかかる部分もありましたが、スタッフの就労環境を良くするために、時間を費やすだけの価値があったと考えています。今後は、時間内にタスク処理ができるスタッフを評価することで、残業をできるだけなくし、みなが効率的に働くことで公私ともにより充実した生活を送れるような文化を作っていければいいですね。クリニコはシステム的にまだまだ改善できる点があると思っていますが、希望を伝えると担当者が丁寧に対応してくれますし、定期的に使い方をサポートしてもらえるので信頼しています。今後のさらなる改善に期待したいです。